Twitter「休眠アカウント」の削除措置を撤廃


米Twitterが、アクティブではないアカウントの所有者に対し、12月11日までにログインしないとアカウントを削除するという警告メールを送っていると11月26日(現地時間)に判明した。

 

そしてその声明文をTwitterが各メディアに送っていました。Twitterは以前より、少なくとも半年に一回はアカウントにログインしてツイートをするように推奨しており、「アクティブではない期間が長期渡と、アカウントが恒久的に削除される場合があります」という警告をしていましたが、実際に削除警告がなされたのは創立されてから今回が初めてです。

 

しかし、11月28日米Twitterは長期間ログインしていない休眠アカウントを削除する方針を一度保留することを発表しました。

休眠アカウントは不要?


Twitterはメディアに対して、休眠アカウントの削除の目的は更新したプライバシーポリシーに全ユーザーに同意してもらうことだと説明しています。また、休眠アカウントを削除することによってフォロワー数に関する信頼性が向上するとも説明しています。

 

まt、取得されたまま放置されているユーザー名を開放して、他のユーザーが使えるようにすることが目的ではないとも説明しています。確かに、レアな名前や企業が欲しがっている名前などが改めて解放されることとなればまたアカウント名の取り合い合戦が始まってしまいます。

 

それでは一体、なぜ警告を促していて一旦アカウントの削除を保留したのでしょうか。それは「故人のアカウント」が影響しています。

 

亡くなってしまった方がTwitter上に残した呟きなどが亡くなってしまうことは多くの人から否定的な意見が出てきたのです。Facebookでは追悼アカウントというシステムが導入されていますが、Twitterではまだ存在していません。

 

「みなさんが故人のアカウントを追悼できる新しい方法が確立されるまでは、いかなる休眠アカウントの削除は行いません」と米Twitterは発表しています。

 

また、公式Twitterアカウントでは以下のようにツイートしています。

 

「休眠アカウントを削除する私たちの取り組みに対して、皆さんから多くのご意見をいただいたことを受け、以下のように対応したいと思います。」

 

「これは、現時点ではEUのアカウントにのみ影響するものです。私たちには以前から『運営の痕跡がないアカウントに関するポリシー』がありますが、実施はしてきませんでした。今回、EUで(休眠アカウントの削除に関する取り組みを)始めようとした理由の一つには、EU地域のプライバシー規制がありました」

 

「私たちは、この取り組みが故人のアカウントに与える影響について、みなさんからたくさんのご意見をいただきました。これは、私たちの見落としでした。みなさんが故人のアカウントを追悼できる新しい手段が確立されるまでは、いかなる休眠アカウントの削除も行いません」

 

「GDPRだけでなく、世界中のその他の規制を順守し、サービスの整合性を確保するために、今後、休眠アカウントについてのポリシーの実施を拡大する可能性があります。私たちは、みなさんとのコミュニケーションを継続していきます」

 

「皆さんを混乱させ、ご心配をおかけしたことを謝罪します。今後もこの件について説明していきます」

今回この発表で一度削除は行わないとしていますが、また新たなシステムが出来次第削除していくでしょう。しかし、新しいシステムは本当に必要なのでしょうか。

 

今回削除までの猶予が短すぎたため問題になってしまったのでしょうが、故人のアカウントを残しておくかどうかは今後のネットでの課題になりそうです。

Facebookの追悼アカウントとは?


今回Twitterには備えられていない機能として上げられたのがFacebookの追悼アカウントです。こちらの追悼アカウントとは、利用者が亡くなった後で友達や家族が集って、その故人との思い出をシェアするための場所となるものです。

 

通常のアカウントから切り替える仕様になっていて、一度切り替えると他の利用者のログインができなくなるため、アカウントの安全を確保することが可能になります。

 

申請方法はご家族や親しい友達よりFacebookに知らせると、Facebook側が認識をすると追悼アカウントへ切り替わるそうです。

 

逆に死後はアカウントを消して欲しいという本人の要望があれば事前にアカウントの設定で「死後に削除」という項目を選んでおくことで追悼アカウントに切り替わるのではなくアカウントが削除されるようになっています。

 

Twitterと異なり実名で登録するFacebookであるからこそ利用者の死を考えてのサービスを提供できているようです。

最後に


匿名で利用が可能なTwitterでは複数のアカウントを所有している人も多いため、今後の削除方針は思い切った施作をしないと進まないかもしれません。

 

死後のネットアカウントなどはサービスが終了するまでネット上を彷徨い続ける方がいいのか、さっさと削除した方がいいのか、これは今後どうなるか楽しみです。