【GoToトラベル】の割引では、これまで旅行代金の35%分、最大1万4000円が割引されていたのですが、先週末に一部の大手旅行予約サイトが割引上限を最大3500円に引き下げるなどと相次いで発表。ところが13日になって元に戻すということになってしまいました。
①「Go To Travel キャンペーン」とは、新型コロナウイルス感染症により落ち込んだ旅行需要を喚起するため、宿泊を伴う旅行および日帰り旅行代金の最大5割を国が補助する観光支援策です。
②補助額の内訳は、旅行代金の35%に当たる部分は旅行商品の割引を行い、15%に当たる部分は旅行先の登録加盟店で幅広く利用できる「地域共通クーポン」を発行し、観光地全体の消費を促します。
③対象期間は、2020年7月22日以降の旅行が対象で、実施期間は2021年1月末を予定しています。先行して旅行代金の割引からスタートし、10月1日以降に開始する旅行については地域共通クーポンを付与します。
④申込方法は、旅行者はキャンペーンに参加する旅行会社やオンライン予約サイト、宿泊事業者から申込むことができます。開始当初は旅行後に還付申請手続きが必要ですが、7月27日以降は準備のできた事業者から割引価格での旅行商品を発売します。
⑤その他、観光庁は「感染症の状況により、実施地域を絞るなど臨機応変に対応する」としており、旅行者においても運用方針に変更が生じるリスクがあると説明しています。また予算の消化次第では期間延長、早期終了する場合があります。
(支援額の上限:1人1泊あたり2万円、日帰り1人1万円)
旅行予約サイトを通じたGoToトラベルの利用について、週末に各業者が割引金額の上限引き下げや割引終了を発表し、利用者からは戸惑いの声も上がっています。なぜ、このようなことが起きているのか?
それは、旅行予約サイトを通じてGoToトラベルを利用する人が、予想以上に急増しているためなのだそうです。GoToトラベルには、およそ1兆1,200億円が、旅行予約サイト、旅行会社、宿泊施設などに割り当てられています。
7月22日から9月15日までの2カ月足らずでGoToトラベルを利用した人は、およそ1,689万人、割引支援額はおよそ735億円だったそうです。
そして10月、GoToトラベルに東京が追加されて以降、旅行予約サイトの利用が急増し、旅行サイト業者に割り当てられた予算の多くが使われました。全体としての予算はまだ多く残っているのですが、高齢者など旅行予約サイトを利用しない人に不公平感が出ないように、観光庁は、予算をサイトに集中させることには慎重な姿勢のようです。
ですが、混乱も見られることから、現時点でまだ余裕がある旅行会社やホテルなど、ほかの業種への割り当てを旅行予約サイトに回すなど、対応を検討しているそうです。
大手旅行予約サイトの「じゃらん」「一休.com」「Yahoo!トラベル」は、10月13日、GoToトラベルでの宿泊旅行代金の割引の上限額を1人1泊1万4000円に戻して販売を再開しました!
10月10日以降、一部予約サイトが割引上限額を1人1泊3500円としていたのですが、政府からの宿泊割引の予算枠追加を受けて、元の上限額に戻しました。また、「楽天トラベル」も10月9日以降、1会員あたりの利用回数制限を設けていました。楽天広報によると、こちらも解消の方針は決めており、なるべく早い時期に制限を解消して、Webサイトなどで告知していく方針なのだそうです。
残念ながら小売り・飲食・宿泊等のサービス業種でコロナ禍に関連する解雇・雇止めが増加していますね。GoToキャンペーンの予算規模は約1.7兆円あって、これら対面型産業の需要喚起と雇用維持に一定の貢献がありそうです!